2020.02.12

歯石ってなに?

歯石とはプラーク(歯垢)のなかにいる細菌の死骸や唾液のなかのカルシウムやリン酸塩が固まった軽石状の付着物で、歯の見えるところだけでなく、歯周ポケットの奥深くにもつきます。これ自体には毒性はないのですが、問題はこの歯石にベタベタに入り込むプラークです。歯石は歯に硬くこびりつき、歯みがきでは取れません。歯石ごと取り除かないかぎりプラークは温存され、歯周病の炎症の原因を取り去ることができないのです。
 歯石が付着しやすいのは、三大唾液腺(舌下腺、顎下腺、耳下腺)の中でも顎下腺が約75%舌下腺が5%合わせて80%の唾液が下の前歯の裏側で舌のつけ根にある舌下小丘から分泌されるので下の前歯の裏側に付着しやすいのです。
 患者さんのなかには、きれいに歯みがきさえすれば、歯科医院に通わずに自分で歯周病を治せると思っている方もおられますが、この歯石を取らないままでは、歯周病の炎症を根本からとめることはできません。歯石とり(スケーリング)を行ないましょう。